きものを通じて
気軽に愉しめる和のふれあいを提案する
きもの遊びコーディネーターであり
和の文様をデイリーライフに取り入れる愉しみをお伝えしている
和文様マスター・澤井律子です
こども辞典に載る“着物に使われる柄”
ということで
とあるテレビ番組でクイズが出されていました。
着物と縁が深くない方でも
3番は見たことがありますよね(^_-)-☆
5番も良く目にするんじゃないでしょうか。
次に良く見るのは
1番や6番あたりかな。
このような柄は着物以外にも使われていて
それぞれに意味や願いが託されています。
日常生活においても
コミュニケーションを深めるツールとして
大活躍してくれますので
今からそれぞれ解説していきますね!
(1) 麻の葉(あさのは)
連続的な幾何学文様で、この形が、麻の葉に似ていることから
こう呼ばれるようになりました。
麻は植物の中でも成長が早いことから
子どもが健やかにすくすくと育ちますように♪
と子育てへの願いが託されています。
産着や子どものきものによく描かれているのは
このことからです。
そして
麻は神聖なものとして神事で使われため
厄除けや魔除けとしても扱われます。
出産のお祝いなどに
麻の葉文様のアイテムをお渡ししてあげると
喜ばれますよ(^^)
(2) 籠目(かごめ)
上下が反対になった三角形を重ねて
連続している文様で
竹籠の編み目にも似ているので
籠目という名前がつきました。
写真
https://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/dougu/hataraku-04.html
また
網目の形が六芒星に見えるところから
魔除け、邪気を払う力があると言われています。
エネルギーが集まるとも言われますね。
悪霊はじぃ~っと凝視されるのが嫌いとされることから
目がたくさんついているように見える籠が
魔除けになっていると思われ
昔は玄関先に竹籠が掛けられていました。
さすがに
現在の玄関に竹籠を掛けることは躊躇しちゃいますので
籠目デザインのものを設えたくなりますね☆
(3) 唐草(からくさ)
これは!
泥棒柄でしょ~ってよく言われますけど
本当の名前(笑)は「唐草」です(^^)
つる草が四方八方にどこまでも伸びていく様子が
生命力の強さを象徴している、と
子孫繁栄や長寿を意味しています。
泥棒…ってなんだかマイナスなイメージですが
唐草文様って実は縁起が良いんですよ~♪
商売繁盛でもあります。
え!?
泥棒柄なのに!?(笑)
明治のはじめに誕生した唐草模様の風呂敷が
それまでのシンプルなデザインに比べて
斬新でオシャレ、ということで大ヒットしました。
どの家にも一枚は必ずあるほど!
詳しいことは
チコちゃんに聞いてみよう~
>> https://xn--h9jua5ezakf0c3qner030b.com/590.html
(4) 亀甲(きっこう)
見たままです(^^)
亀の甲を連続で模し
永遠の繁栄を象徴しています。
また
亀の甲羅のように
固く身を守ることで長寿や健康にも通じるとされています。
昔は
亀の甲を焼いて、ひびの入り方で占いをしていたとか。
それが神の意、と考えられていたようです。
もともとは
貴族の衣装に描かれる格式の高いものでした。
袋帯に亀甲が描かれること
多いですよね(#^.^#)
(5)は青海波(せいがいは)
大海原で無限に続く穏やかな波模様で
平安な暮らし
という願いが込められています。
(6)は矢羽根(やばね)
この柄は
卒業式の袴スタイルを思い浮かべる方も多いでしょうね。
武道を尊ぶ意味はもちろん
破魔矢を図案化した物でもあり
魔除けや
福を射止める力があると、喜ばれています。
射た矢がまっすぐ飛んで戻ってこないことから
門出にふさわしい!と
卒業式に出番がやってきたわけですね。
結婚しても出戻ってこない…とも言われてます(^_-)-☆
ざっくり書きましたが
和文様は
着物に描かれる場合
それぞれ単体で、というより
動植物と組み合わせるのが一般的です。
なので
さらに意味や託された願いが深くなったり
パワーアップしたり!と
面白い世界なんです(^^)/