きもののアップサイクルプロジェクトとして企画・プロデュースしている『わし手帖』が
第17回ひろしまグッドデザイン賞で奨励賞を受賞しました!!!
受賞評価は
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着物のアップサイクル商品として、新たな価値を創造している。
日本の「包む」文化を感じさせるパッケージで贈り物にしたくなる魅力がある。
手帖の紙に大竹市の和紙を使うなど、地域活性にもつながる商品である。
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とのこと。
大変光栄に思います!!
わし手帖への想い
日本伝統文化「和紙×着物×水引」の3拍子が揃った日本を感じる“わし手帖”
開発のきっかけは、ひろしまきもの遊びの活動に賛同して、譲っていただく着物が多いなかで、
サイズの小さいものやシミや穴など、着るのが難しいコンディションのものもあり、
手元に残せるアイテムに変身させたいと思ったことです。
よく、「着物には愛情が込められている」と言います。
ひと針ひと針縫い進めながら着用する人(家族)の健康や幸せを願うのですが、
子どもへの文(ふみ)を衿の内側に縫い付けたり、戦時中は紙幣を衿に隠して身を守ったり、と
祖先から現生へと受け継がれてきた着物に込められている愛情には深いものがあります。
だからこそ、衣類としての役割を終えた後も、心を伝えていくモノとして手元に残し・継承していくことを重視し、
“手帖”として再製させたい!と思いました。
おかげさまで、ご家族からの依頼で、形を変えて故人の想い出を手元に残したり、
親族でシェアするニーズにも対応でき、大変喜ばれています。
手帖の中紙は
400年にわたり栄えてきた広島県内で唯一、手漉き和紙産業が残っている大竹市の大竹和紙を採用しています。
おおたけ手すき和紙保存会で工程を教わるごとに、手漉き和紙の手間ひまのかかることを実感。
和紙の原材料となるコウゾも自家栽培ですしね~。
それだけに愛おしさが増します。
中紙は「蛇腹折り」にしているので、御朱印帳としても使えます。
この、蛇腹折りは、江戸時代より続く伝統手法でもあるのだそう。
二つ折りの紙を裏表で交互に貼り合わせる折帖二枚重ねスタイル。
紙全体ではなく端をくっつけてい空気が通りやすくなる、墨文字もすぐに乾くんです。
昔は墨で文字書きしていましたので、こうした技が生まれたのでしょうか。
今回の開発で、さまざまな着物へ愛情の込め方があること、蛇腹折りが生まれた背景などとても勉強になりました。
モノづくりを通じて、こうした想いや技術を知り・伝えていくことも、大切なことですね。
わし手帖の“わし”は、広島弁の「私」という方言と、“和紙”のふたつの意味を含んでいます♪
広島ブランドのひとつとして、今後ますます発展していきますように…
海外進出に向けて、英語バージョンの説明やらポップも用意しなくちゃです(≧▽≦)
【包みから折形の文化を】
染めや柄つけ、織り、などが伝わりやすいように工夫しながら、
薄紙で包むことで透け感がうまれ、着物ならではの艶やかさの表現にも繋げています。
包みパッケージは、心込めて物を包み渡す折形礼法を採用し、「包む」の語源「つつましやか」さも表現
過剰包装をさけ、タグの紐も和紙製の水引を採用(いぶき水引)
商品を通じて持続可能な循環化社会に向けてのささやかなメッセージとなることを期待
包むデザイン:奥本健二(企画事務所ディーシー・ラボ )
【わし手帖の用途はさまざま】
なんでもデジタルで処理されがちですが
こんな時代だからこそ、あえて手書きで、写真も添えて旅の想い出を書き込んだり
家族との想い出を綴ってみてはいかがでしょう
蛇腹折りなので御朱印帳としてもお使いいただけます
【仕様】
◆素材
表裏:絹
中身:大竹和紙
バンド:水引・ゴム
◆サイズ
本体 120幅×180長さ
◆仕様
裏表18ページ(蛇腹タイプ)
【SDGs目標】
わし手帖は、SDGs目標12、15、17に準じて商品開発を行っております